
アクリル塗料の乾燥後のヒビ割れの防止について。
海外でこのところかなり流行している(と思われる)Fluid Paintingについて、少し前からあれこれ書いてきたが、
海外の人たちのやり方についてだいぶわかって来た。
もちろん人によってやり方は違ったりもするので、いろんなやり方はあるのだが、
自分が1999年頃から水性ペンキで塗料を流動させる絵画Moving Colorsを作っていたのと違い、
海外の人は殆どがアクリル塗料を使用している。
海外でよく使われているのは、主にチューブ入りのアクリル塗料を水で溶いて、
その液体塗料とArtResin(商品名)などの合成樹脂を混ぜて、キャンバスの上に流して乾燥させるという技法のよう。
このやり方だと、買ってきた水性ペンキをそのまま使える自分の技法より、手間がかかるし、
合成樹脂の混ぜる割合など、失敗する可能性も多分出てくると思われる。
このArtResinや類似品は日本の画材屋ではなかなか扱っていない様子。
新宿三丁目の世界堂にもそれらしきものは見当たらなかった。
それで海外のAmazonなどから取り寄せてもいいのだが、海外の人の真似をしてもしょうがないので、
日本で割と手に入りやすい素材でアクリル塗料と混ぜてみる実験を年末にあれこれやってみた。
自分としては水性ペンキで描くという方法は気に入っているし、アクリル塗料でやっている海外の人たちに、
特に劣っているとも思わないが、自分の技法を広げるという観点からは充分意味があると思ったので。
それでまずはアクリル塗料に水性ニスを混ぜてみた。
アクリル塗料は海外の人たちのようにチューブ入りのものを使うのではなく、
ターナー色彩の、ドロっとした液体アクリル塗料であるネオカラーを使用。
まずはネオカラーに少し水を混ぜて、さらにニスを混ぜてやってみたが失敗。
乾燥後はニスを入れない時と同様にヒビが入ってしまった。
水性ペンキではなく、ネオカラーで塗料を流す技法をやるというのは以前にも何度か試したことがあり、
非常に綺麗に模様ができるが、乾燥すると毎回、酷いヒビ割れが入ってしまう。
それで今までは別に水性ペンキの方が自分の好みの色合いだし、ヒビが入らないようにする実験はしてなかったのだが、
画材屋でパッと買える色数がアクリル塗料の方が多い事もあり、ヒビが入らなければ、使い道はいろいろある。
ニスがダメなら、透明なペンキを混ぜてしまえばいいだろう、という割と冗談みたいな方法を次にやってみる。
まずはネオカラー3に対し、透明ペンキ1くらい(目分量)でやってみたところ、残念ながらいつも通りヒビだらけになった。(画像1)
それでネオカラー1に対し、透明ペンキ1にしたところ、これが成功。(画像2)
色合いも殆ど変わらず、ただヒビの入らないネオカラーを作ることに成功した。
この透明なペンキというのは画材屋にはあまり売ってないか、売っていても小さい容器のものしかないかも。
今回はビバホームという大きめのホームセンターで購入した、1.6リットル入りの半ツヤの透明ペンキを使用した。
これは2600円くらいだったかな。多分、海外からArtResin購入するよりだいぶ安くつくと思う。
画像1
ネオカラー3に対し、透明ペンキ1くらい(目分量)でやってみたところ、乾燥後はヒビだらけ
画像2
ネオカラー1に対し、透明ペンキ1くらいにしたところ、全くヒビが入らずに成功。
この透明ペンキを混ぜるという方法は、相当な厚塗り、というかドボッと垂らした状態でさえヒビ割れしなかったので、
通常の絵画を描く際にも使えると思う。
Clear Epoxy Resin Kits – ArtResin
https://www.artresin.com/
ターナー色彩株式会社 | TURNER COLOUR WORKS LTD.
http://www.turner.co.jp/
Fluid Paintingの話の続き。 その3
http://711.heteml.net/aomurasaki/2017/09/01/fluid-painting_003/
Fluid Paintingの話の続き。
http://711.heteml.net/aomurasaki/2017/08/23/fluid-painting2/
Fluid Painting
http://711.heteml.net/aomurasaki/2017/08/15/fluid-painting/
2017.12.22
Atelier AoMurasaki
http://711.heteml.net/aomurasaki/
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質問です。
半ツヤの透明ペンキは
ビバホームでしか売ってないのですか?
あと、その透明ペンキの名前を教えて下さい,,,
写真も送って下さると幸いです!
答えていただけたら助かります。
川岸楓雅さん
乾くとほぼ透明になる水性ペンキはビバホーム以外でも売っているところはありますよ。
ただ、うちの近くのホームセンターだとビバホームくらいしか売ってなさそうな感じです。
ビバホームで売っている半ツヤの透明な水性ペンキは、ニッペとビバホームが共同生産してるオリジナルブランドのものなので、
全く同じものはビバホームに行くかビバホームのネット通販とかで買うしかないと思うけど、
他のメーカーからも透明な水性ペンキは売っているので、それを使う手もあると思います。
ちなみにビバホームで売っている透明な水性ペンキはこれです。
ビバホームオンラインショップ■ 水性ワイドV 0.2L透明クリヤー(0.2L 透明クリヤー): 接着 補修 塗料Vivaonline
https://vivaonline.vivahome.co.jp/shop/g/g27929370/
これは0.2Lだけど、0.7Lや1.2Lのものも売っています。
他にもカインズホームではニッペの別ブランドの透明水性ペンキを扱ってるようです
ニッペ 多用途塗料 水性フレッシュワイド 0.7L 透明クリヤー: 塗料(ペンキ)・塗装用品ホームセンター通販のカインズ
http://www.cainz.com/shop/g/g4976124033131/
アサヒペンも透明(クリア)の水性ペンキを出しています。
Amazon | アサヒペン 水性多用途カラー 0.7L クリヤ | 塗料缶・ペンキ
https://amzn.to/2T4uZuI
それと上の記事を書いた時はまだ日本では発売されていなかったんだけど、海外のFluid Artの作家たちがよく使っている
GoldenのGAC800というFluid Artのメディウムが日本でも発売されたので、そっちを使う手もあるかも。
GAC800は新宿の世界堂で取り扱ってます。
Z5.ゴールデン アクリリックス GAC800商品詳細ぺージ | ターナー色彩株式会社 | TURNER COLOUR WORKS LTD.
https://www.turner.co.jp/brand/golden/gac-800/
という感じで色々あるので、良さそうなのを試してみてください。
アクリル塗料との分量の割合は、メーカーやブランドによって違う場合もあるので、その辺は最初は少し試行錯誤が必要かも。